
大切なおうちの印象を決めるのは色であり、ご近所からの見え方も気になりますよね。
色選びにおいて、
「思っていた色とちがう!」
「色の特徴を知らずに塗り替えて後悔した!」
「おしゃれな仕上がりにならなかった!」
などの失敗談を聞くことがあります。
塗り替えにかかる費用は高額なので、後悔してもすぐに塗り替えられるものではありませんし、今後10年は後悔することになってしまいます。
色選びで後悔をしないためにも、色選びの際に気を付ける点や失敗しない色選びができるようにご案内します。
目次
1. 色選びで後悔する3つのケースとは?
1-1 色のデメリットを理解してなかった
1-2 イメージと違った
1-3 好きな色だけで選んでしまった
2. 外壁の色選びで失敗しないための6つのポイント
2-1 天候・時間帯によって色の見え方は違って見える
2-2 艶によって印象が変わる
2-3 色の面積効果を考慮する
2-4 住まい周辺の景観に配慮する
2-5 落ち着いた色は失敗が少ない
3. 失敗しない色選びのコツ
3-1 住まい周辺を散策してみる
3-2 同じ色の建物を参考にする
まとめ
1. 色選びで後悔する3つのケースとは?
色を決めたときは納得していたはずなのに、いざ仕上がった外壁を見たとき後悔することがあるようです。
外壁のような大きい面積の色選びには注意点がいくつかあります。
色を選ぶ前にあらゆる失敗例を知って、同じような失敗を回避していきましょう。
まずは、後悔してしまう3つのケースをご紹介します。
1-1 イメージと違った
工事が終わった後に、「思っていた色とちがう!」となってしまったケースは一番多い事例です。
実際に広い範囲に塗られた外壁の色は、小さな色見本で見たときとかなり印象が違って見えます。
なぜなら面積によって色の見え方が違って見える色の面積効果があるからです。
色見本帳やカラーサンプルで自分好みの色を選んだはずが、仕上がったとき「思った色より濃かった」「思った色より明るかった」などイメージと違ったという失敗につながりますので、色の面積効果を考慮して選ぶことが大切です。
1-2 色のデメリットを理解していなかった
次に多い失敗が「色の特徴を知らずに塗り替えて後悔した」ということがあります。
外壁の色には汚れや色あせなどが目立ちやすい色、目立ちにくい色があります。
工事後はきれいな外壁でも、年月が経つと思っていた以上に汚れや色あせが目立ってしまう色を選んでしまったというケースです。
せっかくステキに塗り替えたのに色の特徴を知らなかったことで後悔する人も多い
ようです。色の特徴を理解していれば、後悔することを避けることができます。
1-3 好きな色だけで選んでしまった
続いての失敗と感じてしまう点は、「おしゃれな仕上がりにならなかった!」いうケースです。
塗り替えの際の色選びで、外壁だけをイメージしてしまい、窓のサッシや玄関ドア、屋根や外構と合わない色を選んでしまったというケースです。
家の外観はトータルで配色を考える必要があります。
部分だけでなく、全体のバランスで色を決めていきましょう。
2. 外壁の色選びで失敗しないための6つのポイント
失敗事例を踏まえたうえで外壁の正しい色の選び方や失敗しないコツをお伝えします。
コツを知っておくと「イメージと違う」というよくある失敗を回避することができますので、色選びの参考にしてください。
2-1 天候・時間帯によって色の見え方は違って見える
色は朝・昼・夜でも見え方が変わってきますし、天候によっても色のイメージが変わります。
例えば、晴れの日には色が明るく見え、曇りの日には色が暗く見えます。
また、西日が当たる夕方ごろの時間帯は日中と比べるとオレンジがかった色に見えます。
このように、時間帯や天候によってお家の外壁の色のイメージは変わってくるのです。
実際外壁は屋外のものですから、色見本やカタログは外に出て太陽光の下で見ると仕上がりの色に近い色合いを確認できるでしょう。


2-2 艶によって印象が変わる
塗料には、艶があるもの、ないものがあり、その艶の有無で印象が変わります。
まず決めるのは何色にするかというところですが、同時に決める必要があるのは意外と忘れがちな艶感です。
艶の有無は見てはっきりと分かり、見た目にかなり影響します。
艶感が強いものを選ぶと、光沢感が出るので少し派手なイメージになります。
反対に艶感を抑えめにすると、重厚感が出て落ち着いた雰囲気に仕上がります。
同じ色でも艶で印象が変わってくることを理解しておきましょう。

2-3 色の面積効果を考慮する
面積効果とは、簡単にいうと同じ色でも小さな面積と大きな面積で見るのとでは、明るく見えたり、暗く見えたりと別の色に感じることです。
そのため、塗料のカタログにある小さな見本色と、実際の家に塗った色では、同じ色でも大きさの違いで異なって感じることがあります。
面積が大きくなると、明るい色はより明るく、暗い色はより暗く見えるようになります。

明るい色の面積効果
この2つの四角を見比べてみてください。
どちらも同じ色ですが、左よりも右のほうが濃く、明るく
見えるのではないでしょうか。

暗い色の面積効果
この2つの四角を見比べて みてください。
どちらも同じ色ですが、左よりも右のほうが濃く暗く見えるのではないでしょうか。
2-4 住まい周辺の景観に配慮する


外観の色というと家だけに注目しがちですが、大事なのはその家を含めた「景観」です。
外壁塗装の色を決めるときは、周辺の家や色味をチェックしましょう。
自宅の外壁や屋根がどのように見えるのか、街の景観から著しく外れた色ではないかといった相性を見ておくと良いでしょう。
2-5 落ち着いた色は失敗が少ない


色選びで失敗をしたくない方は、まずクリーム系、グレー系などの落ち着いた色を選びましょう。
赤や青などの原色に近い鮮明な色は色褪せしやすく、クリーム系やグレー系などの落ち着いた色は汚れが目立ちにくく、色褪せしにくい傾向にあります。
せっかくお家をステキに塗り替えたのに、年月が経つにつれて汚れが目立ってきたり色が褪せてきたり、好きな色だけで選んだ人は後悔することも多いようです。
色によって汚れや色褪せを目立たないようにすることができるということを知っていれば色選びで後悔することを避けることができます。
落ち着いた色を選ぶことで、そこまで大きな失敗に繋がることはありません。
2-6 汚れが目立ちにくい色を選ぼう
外壁が汚れていると、どんなにステキな家でも気になりますよね。
出来るだけ汚れが目立たない外壁にしたいと思っている方はとても多いと思います。
外壁の汚れの目立ちにくさは、外壁の色が汚れの色と同系色かどうかによって決まります。
お悩みの汚れによっておすすめの色も変わってきますので、ご自宅の状況やお悩みに合った色を選んでいきましょう!
【汚れが目立たない色】
Beige

砂ぼこりが目立たないのは、「ベージュ」です。
外壁の汚れの一番は、砂ぼこりです。
経年で、外壁の表面に細かい傷が生じ、そこに砂ぼこりがたまります。
そして徐々に堆積していき、外壁の汚れの色も日に日に濃くなっていきます。
家の周りにグランドや公園、学校や田んぼがあって、よく砂ぼこりが飛んでくる環境にお住まいの方におすすめします。
Gray

砂ぼこりや排気ガスによる雨染み、カビが目立たないのは、「グレー」です。
雨染みとは、砂ぼこりや車の排気ガスなどが外壁に付着し、雨によって汚れが洗い落とされた跡として発生します。
経年劣化とともに外壁表面の撥水性が低下することで雨染み汚れが目立つようになります。
グレーは黒ズミの近似色なので、黒ズミ汚れを目立ちにくくすることが出来ます。
砂ぼこりやサッシ下の雨染みなど黒ズミに悩まれている方におすすめします。
Green

コケ・藻が目立たないのは 「グリーン」です。
湿気によるコケ・藻・カビによる汚れです。
日当たりの悪い、ジメジメした湿気の多い北側の外壁によく見られる汚れです。
コケ・藻・カビは緑色なので近似色にすることで目立ちにくくすることが出来ます。
日当たりが悪い、近くに森林や川があるなど、コケ・藻・カビが繁殖しやすい環境にお住まいの方におすすめします。
【汚れが目立つ色】

白・黒の色は汚れが目立ちやすいです。
白は汚れが目立ちやすいことは、簡単にイメージができると思います。
しかし、どうして黒も汚れが目立つの?と疑問を持たれると思われますが、砂ぼこりやカビの汚れは、黒色とのコントラストがはっきりしやすいため目立ちやすくなります。
そのため、黒だからと言って汚れが目立たない訳ではありません。
黒などの濃い色は汚れだけでなく色あせも目立つのでワントーン落ち着いた色を選びましょう。
白の外壁にしたいという方は、少し黄味がかったアイボリーやグレーがかった白にするのがおすすめです。
黒い外壁にしたい人はワントーン薄い、ダークグレーやダークブラウンなどを選ぶことをおすすめします。
3. 失敗しない色選びのコツ
失敗しないための知識を踏まえたうえで、どんな色が良いか想像してみましょう。
きっと理想の色が見つかりますよ!
3-1 住まい周辺を散策してみる
住まい周辺を徒歩や自転車で散策してみましょう。
全体的な街並みの雰囲気を知ることができ、理想の「私の街の雰囲気ってどういう
感じ?」「この通りってどういう色のお家が多い?」など、近隣や街並みと馴染む
かどうかという視点も、外壁塗装の色選びの際には大切なポイントのひとつです。
周囲の環境によって、いま考えている色味が調和するかどうかを想像してみましょう。
近隣を歩いて見て回るのは、最終確認としてはおすすめです。
近所を散策して、好みのカラーを見つけてみましょう。
3-2 同じ色の建物を参考にする
もしイメージに近いお住まいが近所にあるなら、外壁のカラーをマネさせてもらう
のも効果的です。完全に同じ形ではありませんが、実寸大の建物を見れるのでかな
りイメージ違いを防ぎやすくなります。
まとめ
外壁塗装の色は、家のイメージに大きく関わります。
街並みとの調和を考えつつ、好みのイメージを掴むところから始めるのが色選びの第一歩です。
色見本やカタログは、室内だけでなく屋外でも見てみること、できれば朝昼晩、晴れ・雨・曇りと天候の違う日とどんな変化があるのか確認しておくと失敗の可能性を減らせます。
色選びは、正しい知識をもってポイントをおさえて行えばワクワクする楽しい作業です。
しかし、今回失敗したら色を変えられるのは10年後と考えると、じっくり検討する価値があるのではないでしょうか。
家族・塗装業者と相談しつつ、ステキな外壁の色が決められるといいですね。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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